今年納めの十一月場所を終了したことで、
幕内力士の年間成績が確定した。年間最多勝
はすでに九月場所終了時点で照ノ富士が62勝
で決定していた。最終的に何勝にまでいくか
が焦点であった。また、休場が多かった鶴竜、
白鵬の2横綱が引退した年でもあった。
それでは、幕内1年間の成績はどのように
なったのか。なお、対象は6場所幕内に在位
した力士に5場所幕内在位の英乃海を加え
させていただいた。単なる数字の比較では
なく、横綱・大関の対戦率によってクラス
分けさせていただいた。それが以下である。
年間最多勝はこのところ低レベルが続き過ぎ
た。
2017年 白鵬56勝9敗25休
2018年 栃ノ心59勝23敗8休
2019年 朝乃山55勝35敗
2020年 貴景勝51勝21敗3休 年5場所
十一月場所照ノ富士が全勝優勝したことで
77勝13敗とハイレベルな年間最多勝が戻って
きた。しかも照ノ富士は最初から横綱だった
わけではない。一月場所、三月場所は関脇。
五月場所、七月場所は大関だったのだ。脅威
のスピード出世である。優勝4回、連続12勝
以上は5場所連続中と強さと安定感を備えた
1年だった。
次点は御嶽海の55勝35敗である。1場所平均
10勝に満たない成績である。その御嶽海より
低い数字なのが正代の58勝38敗である。今年
の正代は期待はずれであったことがわかる。
貴景勝は休場もあって45勝28敗17休だった。
休場はどうしても年間最多勝にマイナスに
なる。
大栄翔は横綱・大関対戦率が23%と最高なが
ら、50勝40敗の年間成績を残した。一月場所
で初優勝したことが大きい。ほかに年間46勝
以上で勝ち越した関脇以下の幕内力士は明生、
高安、御嶽海、隆の勝、逸ノ城、豊昇龍と
数えるほどしかいない。年間を勝ち抜くのは
容易ではない。
2022年はどうなるのか。少なくとも横綱・
大関リーグ戦はフルに実施していただきたい。
甘酒を買い込みました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。