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■夏3日目 横綱、その宿命

日馬富士が3日目にして、鋭い立ち合いから前に出て、
豪風を倒した。初日、安易な引きで墓穴を掘り、2日目は
碧山に危ない相撲を取っただけに安堵したことだろう。
横綱は栄光の座であるとともに常勝を宿命づけられている。
そこには負けが込むと相撲に迷いがでて夜も寝られない
ことがあるという。大鵬は「横綱は孤独なものだよ」と
言った。人に言えないこと、頂点に立てばたつほど話せ
ないことがある。横綱のつらさである。綱の重圧につぶ
された横綱さえいた。
初代若乃花は横綱昇進後さらに猛稽古を重ね、責任を
果たした。「金星を与えると協会に負担をかけることに
なるからね」と語っている。横綱はほかの力士の何倍も
稽古が必要と言わている。稽古のなかから自信がつき、
横綱としての風格がでてくる。
横綱はほかのスポーツにない概念である。横綱はチャン
ピオンではない。チャンピオン同様の成績を何度もあげて
はじめてなれる存在である。常に土俵の中心であり、何
よりファンは強い横綱を見に来る。
20140513三日目幕内 919

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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