14勝1敗で初優勝した鶴竜の横綱昇進は決定的だ。
鶴竜は予想を超える相撲でよくやったと思う。
初優勝は心から祝福したい。しかし、横綱に関しては
どうしてもいっておきたいことがある。
2場所好成績をあげただけで横綱と騒ぐのはいかがな
ものか。横綱の地位を低いものにおとしめている
だけである。連続優勝で横綱に昇進した琴桜が横綱
としてどういう成績であったかいうまでもあるまい。
横綱乱造時代はあわや5横綱勢ぞろいという歴史が
あった。5横綱はいけないということで東富士が
引退し、実現しなかったが、そうでなければ5横綱が
存在していた。
横綱が抱えている問題点は
1.品格・力量抜群と2場所連続優勝がイコールで
ない点。横綱の昇進規準自体が矛盾を抱えている。
2.昇進後横綱の責任と使命が果たせるのか、
見通しがまるで検討されていない。
3.同じ横綱でもあまりにも差がありすぎる。
例えば双葉山と武蔵山など数え切れないほどの例が
あらげられる。これは横綱という地位の価値にかなり
ばらつきがあることを露呈している。
4.成績が悪ければ引退というがどの程度の成績を
さすのか不明。
弱い横綱、物足りない横綱はなぜ生まれるのか。
その責任は誰にあるのか。横綱のありようは考え
直さねばならない時期にきている。