まだ前半だが、1敗豊昇龍対全勝王鵬の同期生対戦が実現した。勝
負は、立ち合いから豊昇龍が激しく突き立て攻め立てた。王鵬は残
すのがせいいっぱい。横から攻め、うしろについた豊昇龍が最後送
り倒した。力強さ・スピード・集中力の勝利となった。
実力通りの結果となった。とはいえ、王鵬の成長は目を見張るもの
がある。上位と戦える実力を身に着けてきた。豊昇龍は勢い、弾み
がついて実力以上の力が発揮できている。他の大関陣がいまいちの
現状のなか豊昇龍への期待は高まる。
仮に今場所優勝しても性急に横綱にする必要はない。照ノ富士が引
退して横綱が空位となっても穴埋めするようなモノではない。昨年
の九月場所の8勝7敗は横綱とは程遠いものである。横綱に求めら
れるモノは常勝・安定性・時代を築くほどの力量である。2場所だ
けよくても横綱像には近づかないのである。
熱海富士の応援団が国技館にやってきた。その中で大の里対熱海富
士戦が始まった。熱海富士が攻め込んだが、大の里しのいで右差し
の体勢。大の里が体を入れ替え向こう正面に寄り切った。大の里の
取り口は研究されている。
時代は重量級大相撲時代である。そうなると相撲はますますでぶの
競技のイメージが強くなる。そういう見方を嫌い、技の相撲が好き
になった。春日野部屋は小兵名人を生んだ時期があった。栃錦-栃
ノ海-栃東である。この日、若隆景対霧島戦がおこなわれた。霧島
の見事なとったりが決まった。この取組が好一番であった。