現代は重量級大相撲の時代である。そのためうっちゃりや吊り出し
はめったに見られなくなった。北玉時代は北の富士・玉の海は130
キロ台だった。150キロの力士は巨漢であった。
さて、現代の幕内力士はどのくらい重いのか、調査してみた。対象
は十一月場所予想される幕内力士である。数字は体重である。
大の里はひときわ大きいと思っていた。だが、大の里より重い力士
がいた。最重量力士は湘南乃海であった。次点が錦木であった。150
キロ以上は27人に及んだ。幕内は42人定員である。
最軽量は翠富士の117キロだった。北玉時代は100キロ台の力士がい
たことを思えば増加している。と言っても周囲が大きいから翠富士
の小ささは際立っている。入幕時は軽量に泣いていた豊昇龍は今149
キロである。小さくても栃錦、若乃花、千代の富士のように強い力
士はいた。
重量級大相撲だとどうしてもパワー相撲になりがちである。技の相
撲はすたれる傾向にある。現代は技師が育ちにくい状況である。栃
錦、鶴ヶ嶺、栃ノ海、栃東、旭國、3代目若乃花、琴錦等のような
技の相撲は見られなくなるのだろうか。
重量級大相撲の流れは今後も続きそうである。