大の里は若元春と対戦が組まれた。見所は一つである。大の里の前
に出る圧力にどう対応するかである。しかし、大の里の馬力あふれ
る相撲の前にはどうにもならなかった。これで初日から9連勝であ
る。誰も大の里を後退させられない。泳がせることができない。
今後のポイントは優勝できるかである。優勝すれば2回目になる。
そして優勝即大関昇進につながる。入幕5場所で大関に昇進するこ
とになる。大鵬は6場所かかって大関に昇進した。大の里が優勝す
れば大鵬より早く大関に昇進することになる。もっとも現代は横綱・
大関が手薄の時代ではある。
2敗琴櫻は宇良の挑戦を受けた。相撲は意外な展開となった。宇良
があたって下から押し上げてそのまま琴櫻を押し出した。琴櫻が何
か立ち合いに迷ったのかと思ったほどだった。琴櫻はこれで3敗と
なった。ともすれば横綱一番手の期待がかかるが、それほど強くな
いのが証明されただけだった。
4勝4敗の豊昇龍は急成長の平戸海と対戦した。今日の豊昇龍はや
けに強かった。果敢に攻めて豪快な掬い投げで決めた。平戸海にと
っては厄日であった。
1敗霧島は湘南乃海相手に1敗を死守した。10日目は全勝大の里と
激突する。大の里の圧力をふせげるか、それとも大の里が独走状態
となるのか。決着のときが来ようとしている。