●横綱照ノ富士対隆の勝
島津海、剣翔、金峰山に次いで照ノ富士の休場が危
ぶまれたが、出場した。出場する以上、横綱にふさ
わしい相撲を、と期待したがそれはことごとく裏切
られた。まず、隆の勝に簡単にもろ差しを許した。
もろ差しに対する策がなさすぎる。あげくの果て簡
単に土俵を割った。気力・闘志は少しもない3連敗
はすべて金星である。
金星配給王は何を思って出場してきたのか。理解に
苦しむ。勝利への意欲は微塵も感じられなかった。
まさか引退をかけてではあるまい。10回目の優勝を
目指していただけに考えにくい。安易な負け方、安
易な金星配給で照ノ富士は2勝4敗と追い詰められ
た。
●大関琴ノ若対小結阿炎
全勝が阿炎で2敗が琴ノ若である。なんとも皮肉な
なかで両力士が立ち上がった。阿炎が先手をとって
激しく突き立てる。阿炎はさらに追撃し続ける。琴
ノ若、阿炎の突きに耐えてもちこたえると突き落と
し。これで阿炎は体勢を崩して1敗となった。上位
に全勝が消えた。
幕内全勝は入幕2場所目の大の里と新入幕尊富士に
なった。大の里は照ノ富士を倒した明生を一気に土
俵際までもっていった。明生は抵抗を試みるもすで
に体がなかった、大の里はまだざんばらだが、2場
所目のジンクスを感じさせない快進撃である。
新入幕尊富士の勢いが止まらない。この日も美ノ海
を一気に退けた。これが2場所前幕下だった力士か。
驚異の新人である。
大の里対尊富士はいつ対戦が実現するのか。取りあ
えず7日目はない。8日目以降になる。さらに大の
里・尊富士が優勝を争う力士との対戦が組まれるの
か。
豊昇龍が敗れるなか、場所は意外なカタチで進行し
ようとしている。