大相撲

消滅する部屋、継承される部屋  上

2021年5月31日

元十両の華王錦の断髪式が旧東関部屋でおこ
なわれた。元高見盛の東関と元高見山がはさ
みをいれた。新旧の師匠が顔を合わせた。
東関部屋は元高見山が高砂(元横綱朝潮)
部屋から独立しておこした部屋であった。

<元高見盛の東関>

高見盛より地位も年齢も下の元潮丸が部屋を
継いだが、2019年12月13日41歳の若さで急死
した。力士は一時八角(元北勝海)部屋預か
りとなったが、元高見盛が後継者となって
部屋を継いだ。2020年一月場所後のことで
ある。これで東関部屋は存続すると思われた
が、精神的負担から2021年3月に師匠を辞め
ることになった。力士6人と親方は八角部屋
に移籍した。こうして東関部屋は消滅した。

<元高見山>

東関部屋だけではない。元三杉磯の峰崎部屋
が親方の5月定年によって閉鎖になるため、
5人の力士は芝田山(元大乃国)部屋に移籍
することになった。三杉磯の入門は花籠(元
大ノ海)部屋だった。その後部屋は輪島に
引き継がれたが、年寄株を担保にしたことで
相撲界を去ることになった。そのため三杉磯
は放駒(元魁傑)部屋に移籍し、引退後独立
した。一代限りの部屋となってしまった。

<元三杉磯の峰崎>

部屋の消滅は後継者不在による。来年(2022
年)定年を迎える師匠の部屋が3つある。
元若嶋津の二所ノ関部屋、元琴風の尾車部屋、
元竹葉山の宮城野部屋である。

尾車部屋は佐渡ヶ嶽(元琴櫻)部屋 から独立。
押尾川(元大麒麟)部屋の部屋閉鎖にとも
ない弟子を引き受けている。現在部屋付き
親方として元豪風の押尾川がいる。 押尾川は
すでに新しい部屋を構える準備をしており、
着工は6月になるという。尾車部屋は元豪風
によって引き継がれそうである。

<元琴風の尾車と元豪風の押尾川(右)>

これは想像だが、元豪風の後継がなかった
場合、元琴錦の後継があったかもしれない。
琴錦は佐渡ヶ嶽(元琴櫻)部屋出身だが、
尾車部屋付きの親方の時期があった。今、
朝日山部屋の師匠だが、名称を変更して尾車
部屋を継承し、尾車部屋の弟子を引き受けて
いた可能性があったかもしれない。

(この項目続く)

オリピックは何も決まっていない。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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