結びの一番は2敗豊昇龍対1敗高安の対戦となった。豊昇龍にして
みれば1敗高安を引きずりおろすチャンスである。ただ、気になる
点がある。それは豊昇龍と高安の対戦成績である。1不戦勝1不戦
敗を含み2勝9敗の成績である。豊昇龍は意外と高安に大きく負け
越している。大関時代も例外ではない。0勝2敗である。豊昇龍に
高安苦手意識があると危ない。
相撲は、豊昇龍が先に攻めたが、高安こらえて逆襲。受けにまわっ
た豊昇龍。まわりこみチャンスをつかみたいが、高安の追撃に向こ
う正面土俵下に転落した。決まり手は押し倒しであった。


高安は横綱を倒したことでクローズアップした。上位で1敗は大の
里と高安だけである。高安は2大関1関脇2小結戦を残している。
9日目は琴櫻戦である。簡単ではないが、どこまで優勝争いにくら
いつけるか。後半の焦点となる。
一方豊昇龍は早くも3敗となった。本当に横綱の力があるのか。懐
疑的な見方されてもしょうがない事態になった。照ノ富士が引退し
て横綱不在となり、わっと豊昇龍に飛びついたのが真相ではないの
か。横綱は適格者がいなければ欠いてもかまわない。チャンピオン
とは分けが違うのである。3場所33勝の豊昇龍はつくられた横綱で
ある。
大の里は一山本と対戦した。果敢に攻めて一山本を西土俵際まで追
い込んだ。だが引きが出て一気に逆襲され、東土俵かろうじてはた
き込んだ。かなり危ない相撲だった。大の里は九死に一勝だった。

なお、幕内下位に美ノ海が1敗につけている。当然ながらまだ誰も
勝ち越していない。