大関は一人減り、また一人減り、とうとう二人になった。琴櫻、豊
昇龍である。元大関は6人である。高安、朝乃山、御嶽海、正代、
霧島、貴景勝である。残った大関は大関にふさわしい活躍をしてい
るかというとそうは言いきれない。
琴櫻、豊昇龍ともに大関として優勝を争いをしていない。優勝争い
をしたのは関脇のときである。豊昇龍は優勝し、琴櫻は優勝同点だ
った。両大関が優勝争いができない最大の理由は下位に負けすぎる
ことだ。
豊昇龍 6敗 4敗 2敗休場有 3敗 4敗 5敗休場有
琴櫻 3敗 4敗 4敗
これでは優勝できない。また、琴櫻は優勝を争う力士との直接対決
によく負けている。本物の強さがまだないということだ。
本物の強さは猛稽古からしか生まれない。若乃花の猛稽古すごかっ
た。若乃花の稽古を最初に見れば、ほかの稽古に驚くことはなかっ
た。家族10人の生活がかかっていた若乃花はほかの力士と違ってい
た。
大鵬は時の5大関、佐田の山・栃光・北場山・豊山・栃ノ海を向こ
うにまわして稽古した。一番強い大鵬が最も稽古をした。大鵬は天
才と言われることを嫌った。自分は人一倍の努力で強くなった、と
語っていた。。
大相撲は夏の巡業中である。命に係わる暑さのなかでは山稽古はし
にくい。大関の立場なら体育館の土俵で思う存分稽古ができるはず
だ。強くなるには猛げいこしかない。