大の里、豊昇龍、安青錦が２敗で並んで迎えた12日目。新３強のリ
ーグ戦は13日目からで12日目はその前哨戦になる。といっても相撲
は一瞬で明暗が分かれることがある。また下位が大物を食う要素が
潜むスポーツでもある。果たして12日目はどう展開したか。
安青錦は平幕で負け越した欧勝馬と対戦した。これなら安青錦にと
っては取りやすい相手と思うかもしれない。しかし、前日大の里が
２勝８敗の隆の勝に不覚を取ったばかりである。だから取りやすい
となめてかかっては危ない。
相撲はけっこう手こずった。激しい攻防で予断を許さない展開にな
った。そのなかから思いがけず安青錦が浴びせ倒しで決めた。苦労
の１勝であった。明日13日目はいよいよ大の里と激突する。
横綱になって初の下位連敗となった大の里。関脇王鵬と実力者との
対戦になった。今度こそ大の里は修正して自分の相撲を取っていた。
立ち合いから圧倒して一気に寄り切った。大の里はこの相撲を取れ
ば相手はいやがる。引き、はたきは禁物である。
豊昇龍は小結高安と対戦した。立ち合いから両者激しく突き合いと
なった。離れての勝負は破綻が大きいだけにどうなるかと思ったが、
豊昇龍は組止めんとして出て最後押し出した。豊昇龍はぐんぐん調
子をあげてきている。今一番勢いがあるように思える。
最後に琴櫻対義ノ富士の微妙な勝負写真を掲載する。館内は義ノ富
士が勝ったのではと思ったようだが、伊之助行司はよく見ていた。
物言いはなく、琴櫻は７勝５敗とした。ただし、残り３番は新３強
との対戦である。明と出るか暗と出るかもう一つの注目点になる。
