110年ぶり新入幕優勝の衝撃!「令和のF1相撲」尊富士の快進撃とは?

1.序章:彗星のごとく現れた新星・尊富士

令和の大相撲界に突如現れ、驚異的なスピードで番付を駆け上がった力士がいます。その名も尊富士(たけるふじ)。本名は石岡弥輝也(いしおか みきや)、青森県五所川原市出身で伊勢ヶ濱部屋に所属しています。
とりわけ注目を集めたのが2024年3月場所の新入幕優勝。これはなんと110年ぶりとなる大快挙で、序ノ口や序二段でも優勝を果たすなど、まさに“破竹の勢い”で実績を積み上げています。令和の土俵を大いに盛り上げる新星として、尊富士の未来に大きな期待が寄せられているのです。


2.相撲の原点と基礎

尊富士が幼いころから相撲に打ち込むきっかけとなったのは、祖父が草相撲の強豪だったという家系的背景。幼稚園の頃には稽古後にコンビニで買ってもらう唐揚げを楽しみに、日々相撲の稽古に励んでいたという微笑ましいエピソードも残っています。

  • 小学生時代
    • わんぱく相撲で全国大会ベスト8、団体優勝、個人3位
    • 早くから抜群の素質を発揮
  • 中学校・高校時代
    • より良い環境を求めて地元を離れ、つがる市立木造中学校へ進学
    • 鳥取城北高校時代には、全国大会で3位に入賞するなどの好成績

このように着実に土台を築き、将来の飛躍を予感させる少年時代を過ごしました。


3.プロの世界へ――大学相撲と入門

高校卒業後は日本大学法学部政治経済学科に進学し、相撲部でさらなる腕を磨きます。

  • 全日本大学選抜金沢大会 準優勝
  • 全国学生体重別大会135キロ未満級 準優勝
  • 全国学生相撲選手権団体 優勝

度重なる膝の怪我に苦しめられながらも、尊富士の相撲への熱意は衰えず、2022年8月に名門・伊勢ヶ濱部屋へ入門。同年9月場所で初土俵を踏むと、

  • 2022年11月場所:序ノ口優勝
  • 2023年1月場所:序二段優勝

という輝かしい成績を次々と収め、一気に番付を駆け上がりました。


4.110年ぶり!新入幕優勝の歴史的快挙

尊富士は2024年1月場所に十両へ昇進すると、同年3月場所で遂に幕内デビュー。新入幕の檜舞台で、

  1. 初日からの怒涛の11連勝
  2. 14日目には朝乃山に敗れるも、千秋楽に強行出場
  3. 13勝2敗で幕内初優勝を達成

この新入幕優勝は、1914年5月場所の両國以来、実に110年ぶりの記録として大きな話題に。まさに「令和の土俵に彗星が現れた」と言っても過言ではありません。


成績ハイライト

場所区分番付成績主な成績
20229月前相撲3勝0敗
202211月序ノ口西15枚目7勝0敗優勝
20231月序二段東11枚目7勝0敗優勝
20233月三段目西19枚目6勝1敗
20235月幕下東41枚目6勝1敗
20237月幕下東17枚目6勝1敗
20239月幕下東6枚目5勝2敗
202311月幕下西筆頭6勝1敗
20241月十両東10枚目13勝2敗優勝
20243月幕内東17枚目13勝2敗優勝、殊勲賞、敢闘賞、技能賞
20245月幕内東6枚目0勝0敗15休
20247月十両東2枚目2勝1敗12休
20249月十両西11枚目13勝2敗優勝
202411月幕内西16枚目10勝5敗
20251月幕内西11枚目10勝5敗
20253月幕内西前頭6枚目5勝2敗 (7日目迄)

5.「令和のF1相撲」――尊富士の取り口

尊富士の相撲スタイルは、スピードと足運びを最大の武器とする**“速攻型”**。

  • 立ち合いの鋭い当たりから一気に押し切る
  • スキがあればもろ差しになり、速攻で勝負を決める

押し出し決まり手の割合は約4割と高く、スピード感あふれる相撲は見る者を魅了。ニックネーム「令和のF1相撲」が示すとおり、まるで高速で勝負を制するレースカーのごとく土俵を駆け回ります。一方で、四つ相撲もこなす器用さがあり、バランス感に優れた力士といえるでしょう。


6.怪我との闘い、そして復活

順風満帆に見える尊富士ですが、幼少期から膝の怪我に悩まされてきました。新入幕で優勝を果たした3月場所でも、右足首を負傷。その後、5月場所は全休、7月場所は途中休場と苦戦を強いられます。
しかし、9月場所で十両優勝を飾るなど、復調ぶりを見せて再び幕内へ返り咲き。2024年11月場所・2025年1月場所ともに10勝5敗の好成績を残し、順調に復活しつつある状況です。


7.名門・伊勢ヶ濱部屋で磨かれる才能

尊富士が所属する伊勢ヶ濱部屋は、第63代横綱・旭富士(現・伊勢ヶ濱親方)が率いる名門。横綱・照ノ富士をはじめ、強豪力士が切磋琢磨する稽古場として知られています。厳しい指導と質の高い稽古により、尊富士の才能はさらに磨かれ、将来の更なる飛躍が期待されているのです。


8.沸き立つファンの熱狂と期待

尊富士は、新入幕初優勝という110年ぶりの記録だけでなく、そのスピード感あふれる相撲でも多くのファンを魅了。

  • 怪我の回復状況を気にかける声
  • 「次は三役? それとも大関候補?」などの期待感

SNSや相撲コミュニティなどでは、尊富士に対する応援と期待が絶えません。


9.まとめ:令和の土俵を揺るがす尊富士の未来

尊富士が描くストーリーは、110年ぶりの新入幕優勝という歴史的快挙で幕を開けました。これまでの大相撲にはあまり見られない“瞬発力全開”の相撲は、ファンを熱狂させ続けています。
怪我と闘いながらも、着実に実力を証明し、伊勢ヶ濱部屋という恵まれた環境の中でさらなる高みを目指す尊富士。「令和のF1相撲」と呼ばれるそのスピード感と勝負強さは、これからの土俵で一段と進化を遂げることでしょう。

もし次の舞台が三役や大関、さらには横綱への道となれば――。令和相撲界に新たな伝説を刻むべく、彼の姿からますます目が離せません。今後も尊富士の躍進に、大いに注目していきましょう!