七月場所12勝をあげたことで、稀勢の里の横
綱昇進チャンスは続いている、という見方が
ある。一方で横綱は1度優勝してからが起点
である、という意見がある。相撲協会が前記
の見方をしているため、一人歩きしてしまっ
ている。そもそも稀勢の里はどんな横綱を
目指しているのだろうか。
<稀勢の里、栃煌山に敗れる>
「横綱は最低でも時の最強者」と言ったのは、
双葉山に傾倒し、相撲を見る基準を双葉山に
おいた故小坂秀二氏である。白鵬のように6
場所制最強の横綱がいれば、ほかに横綱は
いらない。東西においてバランスを取るなら
日馬富士がいる。そういう意味で、稀勢の里
は第2横綱になれるのか。第3横綱・第4横綱
としての存在なら存在価値は薄い。これは
稀勢の里の志の問題である。
稀勢の里の精神面は確かに変わった。以前は
ここ一番に弱かった。稀勢の里に期待すれば
期待疲れに終わる時期が続いた。今年に入っ
てそうした傾向は姿を消した。落ち着いてき
た。
<稀勢の里、日馬富士に完敗>
技術的にはどうか。双葉山・玉の海は右四つ
の型があり、腰で相撲を取った。柏戸、北の
富士はスピードで相撲を取った。朝青龍は
スピードと集中力で相撲を取った。稀勢の里
は左四つである。しかし、相変わらず腰は高
い。まわしを切る技術、出足の鋭さや圧倒的
馬力があるわけではない。くずして寄り立てる
工夫が見られない。四つになっても、もそもそ
と寄るだけである。これでは横綱に通じにく
い。この点を改造しないと横綱になっても苦
しい。
<白鵬に圧倒される稀勢の里>
稀勢の里は精神面で安定するとともに、怖さ
が薄れたような気がする。稀勢の里は、志の
高さと鋭い攻めによる危険な相手というイメ
ージを植えつけることである。これなくして
新生稀勢の里はありえない。
今年は忙しすぎて水泳にいけそうもない。
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よしなに
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