最終場所が小雨の中始まった。ホテルに一部荷物をおいて福岡国際
センター入りした。それにしても会場までは時間がかかる。惜しく
も大斧の一番が終わったばかりであった。
新大関大の里は初日平戸海と対戦した。これまで2勝2敗の五分で
ある。そして大の里は自分の相撲ではなかった。平戸海に一瞬攻め
込まれた。しかし、危なかったという域までいかなかった。強烈な
突き落としで大関1勝をあげた。
大関豊昇龍は同期の王鵬と対戦した。先場所は負けている。王鵬が
成長を見せ、豊昇龍は取りこぼしの山を築いたのが先場所だった。
だが、今場所は圧勝した。豊昇龍らしくなかったのか、今場所はひ
と味違うのか。まだ計りかねる。
大関琴櫻は小結に返り咲いた正代と対戦した。地元の声援を受けて
正代は果敢に攻めた。琴櫻土俵に詰まってやばかったが、突き落と
しでしのいだ。琴櫻不安が残る一番となった。それにしても照ノ富
士と優勝決定戦をやった時が全盛期ではいけない。
この日強さを存分に発揮したのが若隆景であった。先場所は優勝大
の里に勝って12勝をあげた。今日は同じく先場所12勝の霧島相手に
一方的な相撲を展開した。向こう正面土俵に圧で寄り切った。上位
で一番いい相撲であった。
弓取りが終了し、福岡国際センターを出ると雨は本格的に降ってい
た。ホテルまでの足取りは重くなった初日あととなった。