大相撲

■九月2日目 朝乃山の迷走

2020年9月14日

ここ2場所、貴景勝の押しに陰りがみえて
きた。押ししかない力士が押しの威力が失わ
れては相撲に精彩がなくなる。貴景勝には
ある懸念があった。それは大関大受である。
大受も押し相撲であった。大関直前の大受の
押しは、手がつけられないほどの押し相撲
旋風であった。史上初の殊勲・敢闘・技能の
三賞を独占した。ところが大関になったとた
ん押しの威力は失われてしまった。そして
大関の座を落ちてしまった。そんなことから
貴景勝が気になっていた。

<貴景勝(押し出し)隠岐の海>

ところが、初日照ノ富士、今日2日目小結
隠岐の海と文句なしの相撲が続いた。押しの
パワーが戻りつつある。あたりで相手を後退
させて、攻め込んでいる。あたり勝てば突き
落としが決まりやすくなる。二の矢の攻めも
効いてくる。まだ二日目だから、この調子を
持続させることである。これからが大事で
ある。

それに対して朝乃山は連敗である。朝乃山は
隆の勝のこれしかないという立ち合いにあた
り負けし、後退するともう土俵際で後がなか
った。初日遠藤に負けたとはいえ、勝ちに
いく意欲はあった。今日2日目は気力が感じ
られなかった。迷走する朝乃山であった。

<隆の勝の鋭い攻め>

初日、2日目連敗して優勝したケースはない。
朝青龍が3日目から13連勝したことがあった。
輪島が3日目から12連勝して千秋楽1敗した
ことがあった。いずれも横綱であり、横綱
の成せる技であった。朝乃山にそこまで期待
はできない。

<隆の勝(寄り切り)朝乃山>

朝乃山の連敗は何を意味するのか。朝乃山の
横綱は遠くなったということである。最悪は
負けが込んでの休場である。休場は駆け込み
寺ではない。朝乃山の迷走は相撲界の先行き
に大きなマイナスとなって影響を与えかね
ない。

照ノ富士連敗スタート。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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