中盤戦最終日の10日目は2敗同士のサバイバ
ルとなった。まず、高安対隠岐の海戦。立ち
上がって左四つ。両者上手が取れない体勢。
高安下手投げで揺さぶる。様子を窺う両力士。
高安が機を見て寄り立てて高安の勝利となっ
た。隠岐の海は勝機をつかもうという姿勢が
なかったことが敗因。これでは勝てない。
<2敗対決 高安が隠岐の海を寄り切る>
次に稀勢の里対琴奨菊戦。ともに馬力相撲。
あたって左四つだが、こちらは圧力をかけ
合う。上手がともに取れないなか、琴奨菊が
まきかえにいくところを稀勢の里が出る。その
とき琴奨菊の足が出た。稀勢の里と琴奨菊の
力関係に差がついた一番といえる。
<稀勢の里が琴奨菊を倒し、2敗を守る>
好調豪栄道に対して体格差はあるが、4勝5
敗と負けが先行している照ノ富士。豪栄道は
低い体勢でもろ差し、一気に寄った。照ノ富
士は予想通り豪栄道の敵ではなかった。
下位では遠藤が1敗、琴勇輝が2敗で奮闘し
ている。改めていう。優勝改革に必要なこと
の1つは、出場した横綱・大関全員と対戦し
てはじめて優勝資格が生まれることを規定
することである。それがなくて単に勝ち星の
数字を比較しても、本当に地力で達成した
優勝といえるか疑問である。
<照ノ富士を寄り切って全勝で走る豪栄道>
過去のケースでは、平幕の横綱・大関との
対戦なし、及び対戦不十分の優勝は、翌場所
の成績がよくない。中には2勝13敗という
成績を残した者さえいる。遠藤の明日の相手
は上位の好調力士ではない。上位が星をつぶ
しあう中で、残りの日数を考えれば、遠藤の
横綱・大関戦の対戦数はしれている。
優勝の権威とは何か。何によって裏付けられ
るものか。改めて考えていただきたい。
やまない雨はないとはいえ、
いささかうんざり今日の雨。
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