引き続き8場所以上関脇・小結に連続在位
した力士をみていこう。今回は部屋別総当た
り制昭和編である。部屋別総当りは昭和40年
一月場所より実現した。表は一段目二段目の
順で見ていただきたい。
第1号は8場所連続関脇・小結に在位した
琴櫻である。琴櫻は大関に昇進して記録は
終わった。このとき琴桜とともに大関を目指
していたのが麒麟児(後の大麒麟)である。
琴櫻と同じ3場所32勝だったが、大関昇進は
ならなかった。このとき麒麟児(後の大麒麟)
は7場所連続関脇・小結在位を記録している。
<琴櫻>
その麒麟児は昭和44年一月場所から45年九月
場所まで11場所連続関脇・小結の在位記録を
達成している。大麒麟に改名したのは昭和
45年五月場所からである。11場所すべて勝ち
越しているのはりっぱである。琴櫻に遅れる
こと3年で大麒麟は大関に昇進した。
<大麒麟のブロマイド>
長谷川は8場所連続関脇・小結在位記録を
2度達成している。長谷川は大関になれなか
ったが、強豪関脇であったことはこの記録に
よって証明されたことになる。最初の昭和
44年一月場所から45年三月場所では2つの
ことを記録している。1つはすべて関脇で
あったことである。もう1つは三賞がなかっ
たことである。三賞なしは以前岩風が、後に
黒姫山も経験している。
<長谷川のブロマイド>
2度目は昭和46年五月場所から47年七月場所
である。このときもすべて関脇であった。
またこの時期に優勝している。しかし、横綱・
大関が安定せず、混乱期であったため、大関
昇進はならなかった。成績も3場所30勝と
決め手を欠いた。「輪島だって11勝、10勝、
9勝と30勝なんだよ」と春日野(元栃錦)は
指摘していた。
保志(北勝海)は昭和60年一月場所から61年
七月場所まで10場所連続関脇・小結の在位
記録をつくっている。2ケタ勝利は5度ある。
保志(北勝海)の特筆すべきことは、優勝が
あり、さらに三賞受賞が7場所あり、なお
かつ8回獲得していることである。これは
大変な記録である。三賞8回受賞は関脇・
小結の連続在位中では最高記録である。
<北勝海>
平成では関脇・小結の連続在位場所数の最高
記録が意外なカタチで達成されることになる。
(この項目続く)
明日前夜祭があります。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
↑↑↑↑↑↑↑↑